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2009-04-17 (Fri)
轟栄一海歌シン和音マコ学園もの下ネタ

 栄一が生徒会室の扉を開けると、何か知人が「うわー(どん引き)」なことになっていた。
※学園パロディです。みんな高校生です。生徒会員らしいです。パロディが苦手な方は逃げてください。あと下ネタが出てきます。恋愛要素はそこまで強くないと信じています。

決心がついたら「続きを読む」から本編へどうぞ。
 さて問題だ。目の前で友人がお子様には見せられないようなことをしていたら、君はどう対応するだろう。具体的には、裸で女性をを押し倒しているとか。
 いやいや、ギャルゲじゃなくてさ。もっと真剣に考えてくれよ。
 なんてったってそれは、今現実として俺の目の前で起こっていることなんだから。
 言っておくけど俺自身には何の非もない。今日は定例会だからいつもの時間にいつものように生徒会室へ足を運んだら、こんな光景に出くわしたのだ。むしろ集合時間より早く来たのだから、誉められるべきである。
 さあ誰か俺を肯定してくれ! と思って辺りを見回してみるけれど、幸か不幸かホームルーム終了直後の廊下にはほとんど誰もおらず。
 ひとまずこの光景を部外者に見られるわけにもいかないので、俺は至極冷静な判断を下した。
「ごゆっくり」
「待ていっ!」
 ひゅっと風を切る音が聞こえたのと、俺の頬を掠めて何かがドアに突き刺さったのは、同時だった。高速で何かが飛来したことだけは把握できる。
 恐る恐る視線を横にずらすと、ドアにクナイが刺さっていた。いや、何でクナイ。というか、俺に刺さってたらこれ殺人事件に発展するんじゃね?
「言っておくけど、私はこいつを追い出そうとしてただけだから!」
「分かった、分かったから!」
 これ以上凶器を突きつけられては堪らないので、こくこくと頷く。たった今殺人未遂をやらかした本人の方は至って真面目な顔つきで、目の前の男を指差す。机に後頭部を押し付けていたせいか、長いポニーテールは少し乱れていた。
 指を指された男は、やや長め朱色の髪を指で束ね(いつもつけているゴムは紛失したのだろうか)、むっとした表情を作った。
「別にここで着替えたっていいじゃねーか! 俺だってマコっちが新歓時期は制服着てろっつーから、努力してるんだぜ!」
 で、今のお前は制服どころか服も着ていないんだが。パンツ一丁で主張されてもいまいち説得力がない。
「教室で着替えてきなさいよ!」
「一刻も早く生徒会室に来てやってんだよ!」
「シンちゃんがここで着替えてたら結局その間仕事できないのよ! デリカシーの欠片もないのっ?」
「何でだよ、○○○モロ出しにしてるわけじゃねーんだか」
「放送禁止用語を使うなーっ!」
 さすがに放送禁止用語を叫ばれて黙っている俺ではない。俺の投げた上履きが、シンの側頭部にヒットする。
 ぱかーんと軽快な音を鳴らして、上履きが天井近くまで舞い上がった。安心しろ、昨日洗ったばかりだし、今日は便所に行っていない。
 落ちてきた上履きを空中でキャッチし、再び履く。これ以上問題発言が外部に漏れないよう、俺は後ろ手でドアを閉めた。
 ついでに先ほど俺の命を危ぶめたクナイも引き抜く。刺さったところには穴がくっきりと残ってしまっているが……今さら気にすることでもないだろう。似たような穴が壁とかに日々量産されているんだし。
 クナイを放り投げると、マコは「ありがと」と言って受け取った。そしてそれを懐にしまいこむ……どうやって収納してるんだ。
 あまり見ているとセクハラになりそうな気がしたので視線をそらすと、恨みがましそうなシンの視線とぶつかった。
「何すんだよ、栄一」
 唇を尖らせて言う様はまるでガキみたいだ。それをやって可愛いのは義務教育終わる前の女の子だけだぞ。俺にロリ属性はないが。
 何にせよ春から高校三年になった男子に容赦する理由なぞなく、俺はきっぱりと言ってやる。
「新歓時期は生徒会にとっても大事な時期なんだぞ。新入生に問題発言を聞かれたらどうする」
 生徒会は生徒の学校生活全般を支援する機関である。生徒と円滑な関係を築かなければ円滑な業務はできない。
 一年次に植えつけられたイメージが円滑な関係の基礎になる。例え部活のように新入生を入部させるという目的がなくとも、手厚く扱わなければならないのは生徒会とて同じなのだ。
「……悪かったな」
 もっともな理由に、シンは珍しくしゅんとした態度をとる。うんうん、一応シンも理解はしているのだろう。
「今度からはちゃんとピーで代用する」
「いや、欠片も反省してないだろお前」
 危うく態度に騙されるところだった。そもそも伏せないといけないような言葉を使うなっ。
「それ以前に、早く服を着なさいよ」
「ぶっ」
 シン、本日二回目の顔面への攻撃。幸い今回は制服を押し付けられただけなので、ダメージは少ないだろう。
 お情け程度に畳まれた制服が、空中で散らばった。視界を遮られ、シンは後ろに数歩引き下がる。
「ドアを開けた途端あんたの裸突きつけられたら、生徒会の心象が悪くなるわ。……さっきみたいな変な誤解はもっとごめんだしっ」
「曲解して悪かったって、本当」
「へーへー」
 俺が真摯に謝っているのに、何で当事者はこんなテキトーなんだ。そもそも全部シンが裸でいるから起こった誤解なのに。
 思うに、やつには常識を守ろうとする意識が欠落しているのだ。常識は分かっている。それなのに守ろうとしないどころか、あえて斜め上を行くのが海歌シンという男なのだ。
 本音を言うと、こういう人間が知り合いに一人二人いる分には、楽しいんだけどな。
 マコに視線をやると、肩をすくめて苦笑する。多分似たようなことを思っているのだろう。
「何だよ、二人してニヤニヤして」
 シャツから頭を出したシンが、こちらのやり取りに気づく。
「何でもないわよ」
「そうそう、何でもない」
 顔を見合わせて言うと、シンはますます不機嫌な顔になった。シャツのボタンを閉めつつ、「どーせ俺の悪口でも考えてるんだろ」と見当違いのことをぼやいている。でも本当のことを言うと絶対調子に乗るから、教えてやらない。
 シンがブレザーを羽織ったところで、ちょうどドアがノックされた。
「どうぞ」
 マコが応えるのを待ってからドアが開く。「失礼します」と言いながら入ってきたのは、桃色の髪の女の子だった。
 こんな時間帯に来るのは生徒会メンバーしかいないと思っていたから、見覚えがない子でびっくりしてしまった。思わずかしこまって「いらっしゃいませ」なんて返してしまう。シンが着替える手を止めて口元を押さえた(笑ってないで早く着替えやがれ!)。
 びっくりしたのは知らない子だったからだけじゃない。絶えず浮かべられる微笑みはとても優しげで――その、とどのつまり、とても可愛かった。ふわふわサラサラの髪と相まって、まるで天使のよう。
 こんな可愛い子が今まで目に入らなかったんだから、きっと一年生だろう――と思ったら、何やら制服自体が違うことに気づいた。これは中等部の制服だ。でも何で中等部の子がここにいるんだ?
 生徒会員の業務としてではなく純粋な好奇心が勝って、俺は口を開いていた。
「えっと、どうしました」
「きゃあっ!」
 俺の問いに答えたのは悲鳴だった。
 あれ? 俺何かした? ちょっと泣きそうなんですけど。
 女の子は華奢な身体のどこにそんなパワーを秘めていたのかと思うくらい勢い良く、生徒会室のドアを閉めた。でかい音が鼓膜を刺し、頭の中で甲高い音をうち鳴らす。
 女の子が走り去っていく足音が余韻として聞こえ、やがて消えていった。
 あまりに唐突な出来事に、俺だけでなくマコもシンも沈黙する。生徒会室にしばしの静寂が訪れた。
 沈黙を解いたのは、シンの一言だった。
「やべ」
 反射的に視線がシンの方を向く。そして、シンが理由を口にするまでもなく、言葉の意味を理解した。
 ああ、なるほど。確かにブレザーは羽織った。シャツも着てた。ただ。
「ズボン履き忘」
 皆まで言い終わることなく、マコのクナイがシンに飛来する。何か頭部に刺さってたような気もするけど気にしない。フォローなどしてやるもんか。
 前言撤回、やっぱこういう人間が知り合いにいると、ろくなことにならねぇ。
 俺は頭を抱えて、深く深く、ため息をついた。


終われ。
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